コラム

2023.10.20

耳鼻科医が俳優の佐藤健さんも受けた副鼻腔炎の手術について解説します。

ばば耳鼻科クリニック 院長の馬場奨です。
先日ニュース記事で、俳優の佐藤健さんが副鼻腔炎の手術を受けられたと目にしました。今回のコラムではその副鼻腔炎と手術について、簡単に解説してみたいと思います。

慢性副鼻腔炎(ちくのう症)とは?

慢性副鼻腔炎は、副鼻腔の慢性的な炎症による病状で、鼻づまりや頭の重さといった不快な症状が持続する病気です。副鼻腔は鼻の奥に位置しており、加温・加湿・ホコリの除去や音声の共鳴腔、衝撃吸収などの役割を果たしていますが、炎症によってその機能が妨げられることがあります。

副鼻腔炎は不快な鼻づまり、頭の重さ、黄色っぽい鼻水や痰、頬の奥や目の間の痛みなど、日常生活に影響を及ぼす症状が多いです。

原因は、風邪やアレルギー、カビ、虫歯や歯周病、鼻中隔弯曲症など多様です。

特にお子さんの場合、副鼻腔炎を発症すると口呼吸が主となり、それが急性中耳炎や滲出性中耳炎のリスクを高めることがあるため、注意が必要です。

副鼻腔炎の手術について

副鼻腔炎の手術は、薬物治療が効果を示さない場合や症状が重度で日常生活に影響を与える際に推奨されます。手術は、内視鏡を使用して副鼻腔の通気と排膿を改善する目的で行われます。これにより、鼻づまりや頭痛、他の関連症状が軽減され、生活の質が向上することが期待されます。

当院では鼻の中から、内視鏡を用いて病的な粘膜やポリープの除去を行う手術を実施しています。歯茎から切開して行う従来の手術と比べ、患者さんのご負担が大幅に軽減されます。

 

好酸球性副鼻腔炎とは?副鼻腔炎とはどう違うの?

 

好酸球性副鼻腔炎は、一般に「蓄膿症」と呼ばれる慢性副鼻腔炎とは異なる病態を持ちます。この病気は、炎症部に好酸球という白血球が集まり、両鼻に多くの鼻ポリープ(鼻茸)が生じる特徴があります。

2015年には、厚生労働省が指定する難病疾患に認定されました。確定診断を受けた方は医療費の助成を受けられることが特徴的です。

以下に、慢性副鼻腔炎との違いを表にまとめてみました。

好酸球性副鼻腔炎 通常の慢性副鼻腔炎
発症年齢 主に成人以降 いずれの年代でも発症しうる
主となる症状 嗅覚障害 鼻づまり、鼻水、頭痛など
炎症部 鼻の根元、目元の奥 頬の奥
鼻ポリープ 両鼻に多発する 片側の鼻または両側の鼻に単発する
合併症 気管支喘息、アスピリン喘息、薬物アレルギー 気管支炎

 

好酸球性副鼻腔炎の治療は、ステロイド治療と内視鏡下での手術が主であり、再発に備えて、薬物療法や生活習慣の改善が必要です。

好酸球性副鼻腔炎は、治療が難しい疾患とされていますが、適切な手術とアフターケアで、生活の質を向上させることが可能です。

文責

ばば耳鼻科クリニック 院長 馬場奨

  • ・医学博士
  • ・日本耳鼻咽喉科学会 専門医
  • ・日本アレルギー学会 専門医
  • ・厚生労働省 補聴器適合判定医
  • ・難病指定医

2020年9月にばば耳鼻科クリニックを開院。耳や鼻の日帰り手術の診療に力を入れ、可能な限りの完治をめざした治療に取り組んでいる。また、常に患者の立場になり、各所にモニターを設置して「医療の見える化」を行っているほか、利便性の向上や診療の質を高めることにも注力している。

 

 

 

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